15,630(税込)
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顎関節症は、腰痛や頚部(首)や肩関節の痛み(いわゆる四・五十肩)などと同様の「顎関節・咀嚼筋の運動器機能障害」です。
●安静の弊害と可動域回復: 腰痛治療の歴史においてかつて推奨されていた「痛ければ安静」というアプローチは、逆に関節や筋肉の拘縮・廃用萎縮を招き、痛みの慢性化を引き起こすことが判明しています。
●現在の基本方針: 急性期を過ぎた後は、「多少の痛みがあっても早期に動かすこと(運動療法)」が症状改善に不可欠ですが、この概念は歯科界全体でまだ十分に浸透しているとは言えません。
顎関節は、下顎頭が下顎窩から自力で関節結節を越えて滑走するという、他関節にはない特性を持っています。スムーズで十分な開口を行うには咀嚼筋の緊張を緩める必要があります。このような解剖・運動学的特性を考慮した上で、下顎頭のスムーズな滑走運動を獲得し、筋肉を正常に機能させる各病態に合わせた運動療法が求められます。
運動器の機能障害は多彩なリスク因子が重積し、個人の耐性(許容範囲)を超えた際に発症します。顎関節症においても、最も重要なリスク因子は、偏咀嚼や頬杖などの悪習癖による「明らかな左右の非対称性」です。この明らかな左右の非対称性は顎口腔機能の問題にとどまらず、顔貌の左右非対称性やいわゆる「たるみ」といった美容上の問題に直結します。
顎関節症の運動療法(セルフケア)は、小顔トレーニングなどの美容目的のケアとほぼ同義です。そのため、機能改善に伴い「顔の左右差が整った」「顔が小さくなった」といった美容面の改善実感を得る患者さんが非常に多く存在します。このような特性を上手く患者さんに伝えることは口腔機能管理における患者さんのアドヒアランスにつながります。
理学療法士(PT)と歯科顎関節症専門医の協働により、「悪習癖の改善」、「姿勢改善」を含めた全身的なアプローチと、「顎口腔機能の回復」「美容的改善」の両立を目指す実践的な運動療法は、患者さんへの治療モチベーション向上に非常に有効なアプローチになり得ます。今回のセミナーでは診察・検査法で得られた病態診断を基に具体的な運動療法について解説します。

歯科医師と理学療法士による
歯科で行う顎関節症の運動療法(医歯薬出版)
本セミナーの講師陣による共著です。セミナーの予習・復習として、また臨床現場でのガイドブックとしてご活用ください。
書籍の詳細・購入はこちら島田 淳(しまだ あつし)先生
歯科医師 / 医療法人社団グリーンデンタルクリニック理事長
| 1987年: | 日本大学歯学部卒業 |
| 1991年: | 日本大学大学院歯学研究科(補綴学専攻)修了 |
| 1991年~1995年: | 日本大学歯学部助手(補綴学教室局部床義歯学講座) |
| 1995年~1999年: | 日本大学助手(補綴学教室局部床義歯学講座) |
| 1999年~2005年: | 東京歯科大学講師(スポーツ歯学研究室) |
| 東京歯科大学水道橋病院 顎関節・咬み合わせ・歯ぎしり外来 | |
| 2005年: | 医療法人社団グリーンデンタルクリニック 理事長 |
| 東京歯科大学非常勤講師(スポーツ歯学研究室) | |
| 2005年~2016年: | 神奈川歯科大学非常勤講師(かみあわせリエゾン診療科) |
| 2012年~2022年: | 日本顎関節学会理事 |
| 2017年~2020年: | 神奈川歯科大学臨床教授(包括的咬合機能回復外来) |
| 2020年~2023年: | 神奈川歯科大学特任教授(包括的咬合機能回復外来) |
| 2022年: | 日本顎関節学会常任理事 |
| 特定非営利活動法人日本・アジア口腔保健支援機構(JAOS)副理事長 | |
| 2025年~: | 日本大学歯学部付属歯科病院 臨床教授 |
古泉貴章(こいずみたかあき)先生
理学療法士
| 2008年 | 千葉医療福祉専門学校卒業 |
| 2008年 | 医療法人社団メディアクア加藤大介クリニック入職(~2024年) |
| 2017年 | 文京学院大学大学院保健医療科学研究科修士号取得 |
| 2020年 | 顎関節リハビリ研究会 設立・代表 |
| 2022年 | 千葉大学大学院医学研究院認知行動生理学 |
| 2024年 | 顎関節ケアラボ開設 |
| 理学療法士(保健医療科学修士) | |
| 顎関節症国際診断基準DC/TMD認定 | |
| メンタル・サポート医療人(千葉大学大学院医学研究院 認知行動生理学) | |
| 口腔機能支援士(日本小児口腔発達学会) | |
歯科医師、歯科衛生士をはじめとする医療・介護専門職及び従事者
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