
講義概要
【本セミナーで得られる Before / After】
Before:「論文やガイドラインの理論は理解できても、実際の臨床現場に落とし込むための具体策が見えない…」
→ After:【エビデンス×臨床】 理論だけで終わらない、エビデンスに裏打ちされた「明日から臨床で使える実践知」が得られる!
Before:「口腔機能低下症の検査は行っているものの、指導や訓練が定着しない…」
→ After:【高効率プロトコル】 「検査して終わり」を脱却!メインテナンス枠内で無理なく運用可能な、高効率アセスメント&継続介入プロトコルが身につく。
Before:「一律の栄養指導や一方的な説明になってしまい、患者の自律的な行動変容を引き出せていない…」
→ After:【行動変容の対話術】 生活背景に寄り添い、患者の自律的な行動変容を引き出すコミュニケーション・対話術が学べる!
Before:「管理栄養士を採用したものの、歯科衛生士とどのようにタスクシェアすればいいか分からない…」
→ After:【最強のタスクシェア】 歯科衛生士(機能)と管理栄養士(食・背景)の明確な役割分担と、シームレスな情報共有の仕組みがわかる!
「なぜ、一律の口腔機能管理では結果が出ないのか?」3つの最新研究から紐解く「生活支援型」歯科の最適解
九州歯科大学・藤井航教授らの最新研究(直方モデル)として話題を集める本取り組みの学術的背景・エビデンスを詳しく解説しています。
「目の前の患者さんの『食べる』『話す』未来を守りたい」――そんな想いを抱きながらも、日々のメインテナンス業務に追われ、「どこまで患者さんに寄り添えているのだろうか」と葛藤を抱えてはいないだろうか。当院(あかま歯科クリニック)においても、限られた診療時間の中で、いかに口腔機能管理を実践すべきかという臨床上の課題に直面してきた。
そこで本セミナーでは、藤井先生の講演で紹介された、歯科衛生士による口腔機能訓練と管理栄養士による食事支援を組み合わせた1年間の継続介入研究をベースに、論文だけでは見えにくい「介入の実際」をお伝えする。口腔機能へのアプローチと食生活へのアプローチを、実際の臨床でどのように組み合わせたのか、その過程を共有したい。
現場で機能管理を定着させるため、歯科衛生士は日常診療の中で口腔機能をどう評価し、患者へ説明し、訓練へとつなげていくべきだろうか。「検査して終わり」にせず、確実な機能維持・改善へと導くことが歯科衛生士の重要な役割である。患者一人ひとりの状態に合わせた訓練内容の選定や、メインテナンスの中で継続して関わるための工夫など、明日から実践できるアプローチを提示する。
また、管理栄養士の立場からは、食生活と生活背景から患者の「食べる」を支える実践を紐解いていく。食品摂取多様性(DVS)や「もぐもぐ日記」などを活用し、一律の栄養指導ではなく、患者の生活背景を踏まえた無理なく続けられる支援のあり方を紹介する。食事内容にとどまらず、「なぜその食生活になっているのか」を捉えるための問いかけとコミュニケーションが、患者の自律的な変化を引き出す鍵となる。さらに、歯科経験ゼロからスタートし、小児への食育(しろくまスクール・しろくまキッチン)から個別支援、そして高齢者の口腔機能・栄養支援へと繋げてきた軌跡にも触れたい。
口腔機能をみる歯科衛生士と、食生活・生活背景をみる管理栄養士は、互いの専門性を持ち寄り、どのように情報を共有して一人の患者を支えていくのか。本セミナーでは、最初から完成形を目指すのではなく、まずは自院でできることから「食べる支援」を始めるためのヒントをお伝えしたい。私たちが試行錯誤の末に形にしてきたこの実践知が、多職種で患者を支える皆様の明日の臨床において、温かな光となれば幸いである。
【セミナープログラム】
第1部: 【研究から臨床へ】論文の裏側で、歯科衛生士と管理栄養士は何をしていたのか
- 藤井先生の講演で紹介された、歯科衛生士による口腔機能訓練と管理栄養士による食事支援を組み合わせた1年間の継続介入。
- 研究に実際に関わった歯科衛生士・管理栄養士それぞれの立場から、論文だけでは見えにくい介入の実際を紹介。
- 口腔機能へのアプローチと食生活へのアプローチを、実際の臨床でどのように組み合わせたのか。
第2部: 【歯科衛生士の実践】口腔機能をどう評価し、どう支えるのか
- 日常診療の中で行う口腔機能の評価から、患者への説明、口腔機能訓練までの実際。
- 患者の状態に合わせた訓練内容と、メインテナンスの中で継続して関わるための工夫。
- 「検査して終わり」にせず、口腔機能の維持・改善につなげる歯科衛生士の役割。
第3部: 【管理栄養士の実践】食生活と生活背景から「食べる」を支える
- DVSや「もぐもぐ日記」などを活用した食生活の把握と、管理栄養士による個別支援。
- 一律の栄養指導ではなく、患者の生活背景を踏まえ、無理なく続けられる方法を一緒に考えるための関わり方。
- 食事内容だけではなく、「なぜその食生活になっているのか」を捉えるための問いかけとコミュニケーション。
第4部: 【ゼロから広がった「食べる支援」】歯科で管理栄養士に何ができるのか
- 歯科経験ゼロからスタートし、日々の診療を経験する中で見つけてきた管理栄養士の役割。
- 小児への食育、しろくまスクール・しろくまキッチン、個別支援など、「食」を入口に少しずつ広がってきた取り組み。
- 集団への食育から個別支援、さらに高齢者の口腔機能・栄養支援へとつながっていった過程。
第5部: 【歯科衛生士×管理栄養士】それぞれの専門性をつなぐ「食べる支援」
- 口腔機能をみる歯科衛生士と、食生活・生活背景をみる管理栄養士が、どのように情報を共有し患者を支えているのか。
- それぞれの専門性を持ち寄ることで見えてきた、多職種で一人の患者を支える意義。
- 最初から完成形を目指すのではなく、自院でできることから「食べる支援」を始めるためのヒント。
第6部: 質疑応答
講師
赤間 愛美 先生
医療法人爽歯会 あかま歯科クリニック / 歯科衛生士
医療法人爽歯会あかま歯科クリニックにて予防歯科および口腔機能管理部門の臨床に従事する傍ら、九州歯科大学大学院歯学研究科(摂食嚥下リハビリテーション学分野)にて研究活動を行う。
略歴・主な活動・著書等を表示 +
一次医療機関(地域歯科クリニック)の日常臨床で集積されるデータを検証・体系化し、フレイル予防のエビデンス創出に取り組む。臨床面では、メインテナンス枠で運用可能な高効率アセスメントプロトコルを構築。舌圧(kPa)や舌苔指数(TCI)等の客観的測定値の追跡や、食事多様性スコア(DVS)の可視化を導入し、データ駆動型の患者指導を定着させた。さらに管理栄養士とのタスクシェア体系を確立し、「リハビリ・口腔・栄養」を一体化させたトータルケアを実践している。
学術面では、あかま歯科クリニック通院患者を対象とした縦断研究を主導し、1年間の複合介入により「口腔機能低下症の有病率を54.1%から24.3%へ半減」「平均舌圧の有意な向上(25.7kPa→30.9kPa)」「食事多様性スコアの改善(4.31点→5.93点)」という定量的成果を立証。本成果を筆頭著者(Emi Akama)として国際学術誌『Annals of Geriatric Medicine and Research (AGMR)』に発表するなど、一次医療現場における臨床と研究を横断して精力的に活動している。
- 2022年 3月: 九州歯科大学 歯学部 口腔保健学科 卒業
- 2022年 4月: あかま歯科クリニック入職 / 九州歯科大学 大学院 歯学研究科修士課程 入学
- 2023年 4月: 口腔機能管理・栄養介入に関する臨床縦断研究を開始(〜2024年08月)
- 2025年 3月: 九州歯科大学 大学院 歯学研究科 修士課程 卒業
- 2025年 7月: 日本栄養治療学会九州支部(第16回支部学術集会)にて、九州歯科大学との共同研究「地域歯科診療所通院患者における食生活の多様性と口腔機能,体組成の変化」を発表
- 2025年 11月: 国際学術誌『Community Dental Health』に共同著者として論文掲載
- 2026年 3月: 国際学術誌『Annals of Geriatric Medicine and Research (AGMR)』に筆頭著者(Emi Akama)として論文掲載
- 2026年 6月: 第37回日本老年歯科医学会学術大会シンポジウムにて、「開業歯科医院における口腔機能低下症への対応―歯科衛生士と管理栄養士の連携を通して―」と題した講演・発表を実施
西尾 早耶香 先生
医療法人爽歯会 あかま歯科クリニック / 事務長 / 管理栄養士
2022年に西南女学院大学栄養学科を卒業後、新卒で「あかま歯科クリニック」に入職。歯科助手のアシスタント業務を通じて歯科の専門用語や解剖学知識を習得し、段階的に食育・栄養管理へと職務範囲を拡張する。
略歴・主な活動・著書等を表示 +
臨床面では、一方的な指導ではなく患者の気づきを促す対話アプローチを体系化するとともに、多忙なメインテナンス枠内で完結する高効率な栄養指導プロトコルを確立した。これにより、患者との信頼関係を深め、潜在的な治療ニーズの掘り起こしにも寄与している。
また、多目的キッチン空間を活用した小児向け食育料理教室「しろくまきっちん」や、予防矯正と栄養指導を組み合わせた「しろくまスクール」を企画・運営し、地域保健活動を牽引している。
学術面では、九州歯科大学との共同研究においてチームの中核として臨床データ収集や栄養アセスメントを担当。「口腔機能低下症の有病率半減」「食事多様性スコアの有意な向上」などの成果実証に貢献し、2026年には国際学術誌『Annals of Geriatric Medicine and Research (AGMR)』に共同著者として論文が掲載された。運営面においては、事務長として予約・管理システムへのリプレイスを主導。DXを通じた受付・予約業務の生産性向上や残業時間の削減を実現し、スタッフが自発的に動く組織基盤の強化に貢献している。歯科医院における管理栄養士の職能開拓と多職種連携の先駆的モデルを築き、同院の「組織成長と地域連携の中核」として機能している。
- 2022年 3月: 西南女学院大学 栄養学科 卒業
- 2022年 4月: 医療法人爽歯会 あかま歯科クリニック 入職
- 2023年 4月: 口腔機能管理・栄養介入に関する臨床縦断研究に参画(〜2024年8月)
- 2026年 3月: 国際学術誌『Annals of Geriatric Medicine and Research (AGMR)』に共同著者として論文掲載
- 栄養教諭1種免許
- 調理師免許
参加対象
歯科医師、歯科衛生士をはじめとする医療・介護専門職及び従事者
開催日
2026年10月1日(木)19:30〜20:30
※アーカイブ配信あり(配信期限:2027年10月1日(金)16時迄)
受講料
無料会員:4,400円(税込) / プレミアム会員:無料
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